ストラテジーの「iPhoneモーメント」か、アナリストが目標株価を大幅引き上げ
米ストラテジーが31日発表した記録的決算を受け、米ウォール街アナリストは同社の長期見通しに対して強気姿勢を維持。The Blockが入手したレポートによると、ベンチマークの上級株式調査アナリストであるマーク・パーマー氏は営業利益140億ドルの実績を「2時間のマスタークラス」と評価した。
同氏はマイケル・セイラー会長とフォン・ル最高経営責任者が「世界最大の企業財務規模」を目指す長期ビジョンを示したと分析。新たな資本戦略によりビットコイン保有を構造的に拡大しつつ、財務(トレジャリー)を収益エンジンに変える計画を高く評価している。
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7月21日に開始した新優先株STRC(ストレッチ)について、セイラー氏は「当社のiPhoneモーメント」と表現した。1株100ドルで発行され、年率9%から始まる変動月次配当を提供し、ビットコイン担保により従来の短期債券を上回る利回りを実現するものだ。
STRCは満期のない永続優先株として、8%固定配当のSTRK、10%固定累積配当のSTRF、10%非累積配当のSTRDに加わる。これらは2027年まで計840億ドルの資金調達を目指す「42/42」計画の一環となっている。
Sセイラー氏は昨日の決算説明会で、転換社債がビットコイン蓄積初期には適切だったが、優先株は永続的で希薄化しない代替手段を提供すると説明した。
同社は市場純資産価値(mNAV)フレームワークに基づく新たな普通株発行戦略も導入した。株価がビットコイン保有価値(2.5x mNAV以上)を上回る場合のみ発行することで、株主の希薄化を防ぎつつ有利な市場環境での資金調達を可能にするアプローチとなる。
株価の評価について、ベンチマークは「買い」評価を維持し目標株価を705ドルに引き上げた。金融大手キャンター・フィッツジェラルドも「オーバーウェイト」評価を継続し、目標株価を680ドルから697ドルに上方修正している。両社とも同社の巨大なビットコイン保有と革新的な資金調達手法を評価している。
一方、同社株価はビットコインの下落に伴い、2日に366.63ドルの終値で8.77%下落した。
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