ギャラクシーデジタル、自社株GLXYのトークン化を検討 ビットコイントレジャリーにも見解
米暗号資産(仮想通貨)金融大手ギャラクシーデジタルは5日、上場株式「GLXY」のトークン化の可能性を検討していると、米国証券取引委員会(SEC)への提出書類で明らかにした。同社は5月にナスダックに上場している。
ギャラクシーデジタルは「クラスA普通株式のトークン化の実現可能性を評価中」であり、トークン化証券専門エージェント「Superstate Services」とデジタル証券代行契約を締結したとも述べた。
もし実現した場合には、投資家に対して、新たにブロックチェーン技術を用いたGLXY株の保有・取引の手段を提供することが見込まれている。
一方でギャラクシーデジタルは「トークン化された証券市場はまだ初期段階」であり、トークン化された「GLXY」の流動性がある市場が出現する保証はないとも注意を促した。
ブルームバーグが5月に報じたところによると、マイケル・ノボグラッツCEOは、自社のプラットフォームを用いて自社株や他社株をトークン化することについて、SECと協議していると話していた。
株式をトークン化して、分散型金融(DeFi)アプリケーション上で、レンディングやトレーディングといった用途に利用可能とする構想を披露している。さらに、こうした技術により、債券や上場投資信託(ETF)までトークン化し、米国の伝統的な株式投資家が利用できるようにしたいとも述べていた。
最近では米仮想通貨取引所大手コインベースも、トークン化株式など多様な金融商品の取引を数か月以内に開始する予定だと発表している。
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ギャラクシーデジタルは最近、ビットコイン( BTC )初期保有者の代わりで8万BTC超の売却を行った。
このことについてノボグラッツ氏は5日、売却したビットコインは、ビットコイントレジャリー(財務戦略)企業によってほぼ瞬時に吸収されたと明かしている。取引は莫大な量の買いが入った時に実行され、主にバランスシートにビットコインを蓄積する企業が購入したと話した。
特にビットコイン需要の背景にある企業としては米ストラテジーや、ドナルド・トランプ大統領のSNS・メディア企業トランプ・メディアを挙げている。
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また、ギャラクシーデジタルの顧客にも多数の仮想通貨トレジャリー企業が存在し、現在は20社以上に資産管理や売買注文の履行などのサービスを提供しているとコメントした。継続的な収入源となり、今後も増加を期待していると述べる。
一方でノボグラッツ氏は、今後ビットコイントレジャリーへの新規参入企業は牽引力を得るのに苦戦する可能性があるとも指摘した。
主にビットマインやシャープリンクといったイーサリアム( ETH )の蓄積に軸を置く企業が今後の成長が見込まれると意見する一方、今後スタートアップ企業は、仮想通貨財務戦略の規模拡大が困難になる可能性があると警告している。
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