投資調査会社バーンスタインは12日、2026年FIFAワールドカップの開幕にあわせ、同大会が賭け・予測市場セクター過去最大の取引量・取引額の触媒になるとのレポートを公表した。複数メディアが報じた。
同大会は日本時間12日朝メキシコシティでのメキシコ対南アフリカ戦で開幕しており、13日にはカナダ(トロント)・米国(ロサンゼルス)でも開幕セレモニーと初戦が行われる。
今大会は48チーム・104試合の拡大フォーマットで行われる。バーンスタインは、この期間に30億ドル超の取引高増加と、予測市場セクター全体で最大100億ドルの賭け金総額増加が生じうると推計した。
予測市場プラットフォームとは、選挙・金利決定・スポーツ結果など現実の事象の結果に連動した契約をユーザーが売買する場だ。契約価格が特定の結果の発生確率を反映する仕組みで、2024年の米大統領選でブロックチェーン基盤のポリマーケットなどに数千万ドル規模の取引が集まり、業界の認知が一気に広まった。
市場シェアではカルシが優位を固めつつある。5月の業界全体の取引高は約312億ドル(前月比約5%増)だったが、カルシは前月比21%増の179億ドルとなり、市場シェアを約57%まで引き上げた。一方、ポリマーケットの世界取引高は前月比14.8%減の71億ドルだった。
ドラフトキングスについてバーンスタインは、今大会の最大の受益企業と位置づけた。同社の予測市場プロダクト「ドラフトキングス・プレディクションズ」はカリフォルニア・テキサス・フロリダ州で唯一の合法スポーツプロダクトだ。この3州には米国ヒスパニック系人口の52%が集中しており、バーンスタインはテレムンドとの提携やスペイン語ネイティブアプリを通じたヒスパニック系ユーザーの獲得が、W杯のタイミングで最も有効に機能すると指摘した。
バーンスタインは、W杯期間中に同サービスの新規口座が約65万口座増加し、2026年末には累計約200万口座に達すると見込んでいる。同社が発表した5月の年換算取引額は前月比24%増の13億ドルで、総取引量は前月比34%増の31億ドルだったという。
また、米大手仮想通貨取引所コインベースはカルシとの提携を通じてW杯関連契約を提供している。2026年初頭のローンチから2ヶ月以内の同年3月に年換算収益1億ドルを突破しており、バーンスタインは今大会を同プロダクトにとって最初の大型グローバルスポーツ触媒と位置づけた。
バーンスタインは予測市場の取引総額について、2025年の約510億ドルから2030年には1兆ドルへ拡大するとの長期予測(年複利成長率約80%)を維持しており、2026年は2,400億ドルに達すると見込んでいる。


