ゲーム小売大手ゲームストップのライアン・コーエンCEOは1月30日、同社よりもはるかに規模の大きい消費者向け企業の買収を視野に入れているとCNBCのインタビューで話した。同社の保有するビットコイン( BTC )の行方についても注目が高まっている。
コーエン氏は、この買収が実現すれば、「本当に、とても大きな規模になるだろう」と話す。「資本市場の歴史において前例のないこと」であり、ゲームストップに変革をもたらし、企業価値を数千億ドルに高める可能性があるとも続けた。
コーエン氏は、買収を検討している企業について具体的な名前は明かしていない。一方で、過小評価されており、高品質で、耐久性があり、成長見込みがある上場の消費者向け(コンシューマー)企業を探しているとだけ述べた。
また、「もし成功すれば天才的なアイデアだが、失敗すれば、全くの愚かな行為になるだろう」としている。まだ実現見込みの目途は立っていないことを示唆する格好だ。
経営方針によりそのポテンシャルを活かしきれていない会社を買収し、徹底的な効率化の考え方を適用して、その収益性を迅速に向上させることができるとも語っている。バークシャー・ハサウェイと類似した方法で事業多角化を図ることも示唆した。
なお、バークシャー・ハサウェイは著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる巨大な持株会社であり、様々な分野の子会社を保有している。
2023年にゲームストップのCEOに就任して以来、コーエン氏はコストを大幅に削減し、収益性を向上させ、コレクターズアイテム事業を拡大してきた。
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ゲームストップは、昨年より、新たな収益源と企業価値の再構築を目的にビットコイン財務戦略を開始していた。4,710BTC(時価約580億円)を保有しており、これはBitcoinTreasuriesNETによると、上場企業で22位の保有量だ。
今回の買収関連で同社がこのビットコインを手放す可能性も浮上している。
コーエン氏は、買収計画の資金を調達するために保有ビットコインを売却するかとの質問に対して、「まだ答える準備ができていない」とコメントした。また、新たな事業戦略は「ビットコインよりもはるかに魅力的だ」とも続けている。
さらに、オンチェーン分析企業クリプトクアントは1月23日時点で、ゲームストップがウォレットから保有しているビットコインをすべて仮想通貨取引所コインベースに移したことを検知。売却する可能性が高いと指摘していた。
ゲームストップは、2025年5月14日から23日の間に、平均価格10万7,900ドルで4710BTCを購入。約5億400万ドル(約784億円)を投資していた。現在のビットコイン価格は取得価格を下回っているため、売却すれば損失となる見込みだ。
一方、ビットコイン・トレジャリー企業最大手のストラテジー社は、一時ビットコインが75,000ドルを下回ったために含み損の状態となったが、同社のマイケル・セイラー会長はビットコイン買い増しを示唆する投稿を行った。
ストラテジーのBTC平均取得単価は約7万6,037ドルであり、保有ビットコインについてこの水準が同社の損益分岐点とみられる。
直近では1月26日にビットコインを買い増している。1BTCあたり約90,061ドルで、2,932BTCを約2億6,410万ドルで取得した。合計では、約541億9,000万ドル(約8.4兆円)で取得した712,647BTCを保有していると述べていた。
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