デジタル資産企業レーザー・デジタル(Laser Digital)を傘下に持つ野村ホールディングス(以下、野村)は1月30日、2026年3月期第3四半期(10月〜12月)の決算発表で、市況悪化の影響を受けてデジタル・アセット関連事業で損失を計上したと説明した。
一方で、リスクやポジションの管理を行い、デジタル資産事業を中長期的に育成していくと説明。今後は、収益源を多様化するとも述べている。
野村は決算資料のハイライトで、ウェルス・マネジメント部門やバンキング部門などの4セグメントの業績は堅調であることなどを説明。その同じパートで、デジタル・アセット関連事業で損失を計上したと報告した。
決算短信などの資料だけでは詳細は確認できないが、質疑応答要旨を見ると、同社の森内博之CFO(財務統括責任者)に対してレーザー・デジタルや暗号資産(仮想通貨)事業に関する質問が上がっており、内容を把握することができる。
なお、公式サイトによるとレーザー・デジタルは、トレードや資産運用、ソリューション提供、事業の初期段階の企業への出資を専門とするフルサービスのデジタル資産企業である。
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質疑応答では、欧州の赤字についてレーザー・デジタルでの10月と11月の市況変動が原因の1つと説明があったことに対し、ある質問者が前四半期は利益が出ていたと指摘。その上で、ポジション管理状況と今後のボラティリティ抑制策を尋ねた。
この質問に対し森内氏はまず、レーザー・デジタルが機関投資家向けデジタル資産ビジネスの拡大に向け、マーケットメイクや仮想通貨ファンドの運用、シード投資やベンチャー投資などを通じて、顧客対応のため一部在庫を保有していると説明した。
その上で、リスク管理のフレームワークは整備済みだが、中長期的にビジネスの育成に取り組むべく、すでに短期的な業績変動を緩和する措置を講じていると述べている。
他にも、レーザー・デジタルでポジションを減らしたとの説明があったことについて、今後仮想通貨ビジネスを拡大していくなかで、長期的にボラティリティとどう付き合っていくのかという質問も上がった。
この質問については、リスク管理方針を維持しつつ、マーケットメイクなどの在庫トレードは単位当たりのリスク量を引き下げて継続すると回答。それと同時に、アセットマネジメント・ビジネスやカストディなどで収益源を多様化し、厳格なリスク管理の下でエコシステム拡大を図っていくと説明した。
また、仮想通貨のレンディング事業は行っているのかという質問もあり、商品のラインナップはあるが規模はかなり小さいと回答している。
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