ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道によると、ドナルド・トランプ大統領は18日(米国時間17日の水曜日)、連邦準備制度理事会(FRB)のクリストファー・ウォーラー理事を次期FRB議長候補として面接する予定だ。
ウォーラー氏は2020年にトランプ氏によってFRB理事に指名された人物で、ステーブルコインや分散型金融(DeFi)に対して積極的な姿勢を示してきた。
同氏は2025年10月のFRB支払いイノベーション会議で「FRBの決済分野における新時代を示したい。DeFi業界は疑念や軽蔑の目で見られるべきではない」と述べ、仮想通貨業界への明確な支持を表明している。
また、「分散型台帳と仮想資産はもはや周辺的な存在ではなく、決済および金融システムの構造に組み込まれつつある」と指摘した。
金融政策面では、ウォーラー氏は今年、FRB内部で利下げを主張する主要な支持者となっている。FRBは直近3回の会合で0.25ポイントずつ利下げを実施した。ウォーラー氏は7月、FRBが金利据え置きを決定した際に反対票を投じ、利下げを主張した。
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次期FRB議長を巡る候補者には、ウォーラー氏のほか、国家経済会議(NEC)のケビン・ハセット委員長、元FRB理事のケビン・ウォーシュ氏らが含まれる。
一部の見方では、ウォーラー氏はトランプ氏との個人的な関係が他の候補者ほど緊密ではないため、「大穴候補」とみなされている。
しかし、ウォール・ストリート・ジャーナルが10月に実施した調査では、ウォーラー氏がエコノミストの第一選択として評価されており、「今年最も知的に一貫性のある利下げ論を展開し、FRB内部の対立を調整できる人物」とみなされている。
トランプ氏は現議長のジェローム・パウエル氏を繰り返し批判しており、主に利下げのペースと幅を巡って対立している。パウエル氏は直近3回のFOMC(連邦公開市場委員会)会合で利下げを実施し、政策金利を現在の3.50%~3.75%の目標レンジまで引き下げたものの、より慎重な姿勢を示している。
一方、トランプ氏はより大幅かつ迅速な利下げを要求しており、政策金利を1%以下に引き下げるべきだと主張している。
パウエル氏の議長任期は2026年5月に満了予定で、財務長官のスコット・ベッセント氏は今週初め、トランプ氏が来月中に後任を発表する可能性が高いと述べた。
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