ステーブルコイン発行企業テザーは12日、イタリアの名門サッカークラブ、ユベントスの買収提案を発表した。持株会社エクソールが保有する全株式65.4%を現金で取得し、規制当局の承認後に残る株式についても同価格で公開買付けを実施する計画だ。
ユベントスは1897年創設のイタリアを代表するサッカークラブで、セリエA優勝36回を誇る。世界中に支持者を持ち、イタリアのスポーツ文化を形成してきた歴史あるチームとして知られる。
テザーのパオロ・アルドイノ最高経営責任者は、ユベントスが自身の人生の一部だったと述べた。少年時代にユベントスを通じてコミットメント、回復力、責任感を学んだという。同氏はユベントスがイタリアの卓越性の象徴であり、世界的存在感を持つと評価した。
テザーは強固な財務基盤を持ち、長期的視点でユベントスを支援する方針だ。取引完了後、クラブの支援と発展のために10億ユーロ(1,830億円)の投資を準備している。持続可能な成長と最高レベルのスポーツパフォーマンスを支えることを目指す。
今回の提案はエクソールの受諾、正式文書の締結、規制当局の承認が条件となる。テザーは長期投資哲学に基づいて運営されており、強固なバランスシートと回復力のある世界的機関の構築に注力している。
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