分散型金融(DeFi)大手のスカイ(旧メイカーダオ)を巡り、米銀行大手スタンダードチャータードはカバレッジを開始し、SKYトークンが2028年末までに現在の約0.06ドルから5倍超えの0.325ドルに達するとの見通しを示したと、The Blockなどが11日に報じた。
同行のジェフリー・ケンドリック氏(デジタル資産調査部門グローバル責任者)は、ステーブルコイン発行やガバナンス設計、卸売金利での貸付を担うスカイを「オフチェーンにおける中央銀行的存在」と表現した。
DeFiとは、銀行などの仲介者を介さず、ブロックチェーン上のプログラムで貸付や取引を完結させる金融の仕組みを指す。スカイはテザー、サークルに次ぐ規模のステーブルコイン発行体で、利回り型ステーブルコインでは最大手の1つだ。
スカイ配下のスパーク、グローブ、オベックスの3エージェントは合計59億ドルのUSDSを借り入れ、運用益から年3.8%のベース金利をスカイに支払っている。スパークは仮想通貨の貸付を中心に運用し、グローブはブラックロックなど大手資産運用会社が扱う現実資産(RWA)関連商品への配分を担う。
ケンドリック氏によると、スカイの準備緩衝資金は現在約9,000万ドルで、現行ペースなら8カ月ほどで1億5,000万ドルに達し、USDS発行残高の1.5%相当に届けばステーキング報酬・買戻しに回せる原資が倍増する可能性がある。
3エージェントの合計融資枠は175億ドルと現在の借入額の約3倍にのぼり、上限まで借入が進めば金利差が一定でも収益は2〜3倍に拡大しうるという。
同行はイーサリアム( ETH )が2028年末までに1万8,000ドル、ビットコイン( BTC )が30万ドルに達すると予想しており、SKYの上昇率はイーサリアムに近い水準でビットコインを上回るとの見方を示した。
ケンドリック氏は、ステーブルコイン市場全体が2028年末までに2兆ドル規模に達すると予想する一方、利回り型ステーブルコインへの需要がどの程度になるかは不透明だとしている。「利回り型ステーブルコインの成長が想定より鈍化することが、このシナリオに対する主なリスクだ」と述べた。


