米コーネル大学のテック・ポリシー研究所(ジェブ・E・ブルックス公共政策大学院)は、25カ国・2万5880人を対象にした仮想通貨の意識調査「Bitcoin Adoption Index」の最新版を公表した。2024年12月から2025年3月にかけて、各国の代表的な成人層を対象にオンライン調査を実施したもので、人権財団(Human Rights Foundation)が支援している。
調査結果によると、 ビットコイン(BTC) を「聞いたことがある」と答えた人は全体の90%に達し、認知度は他のどの仮想通貨よりも高かった。一方で、ビットコインの発行上限が2100万であることを正しく答えられた人は、認知者のうちわずか13%にとどまる。「分からない」と答えた人が58%に上り、認知度の高さと理解度の浅さの間に大きな開きがあることが浮き彫りになった。
認知に比べて保有はさらに限定的で、現在保有していると答えた人は13%にとどまる。過去に保有していたが手放した人を含めても30%で、認知度の高さに対して実際に行動へ移る人はごく一部にとどまっている。仕組みへの理解の浅さが、保有という一歩を踏み出しにくくしている可能性がある。
この理解の浅さは保有者でも変わらない。自らのビットコイン知識を10点満点で自己採点してもらったところ、平均は4.4点にとどまった。興味深いのは、より新しい概念であるはずのステーブルコインについては平均5.4点と、ビットコインより高い自己評価をつけている点だ。認知度で先行するビットコインの理解が、必ずしも自信につながっていない実態がうかがえる。
理解不足は懐疑的な見方にも表れている。認知者全体の46%が「詐欺が多い」と回答し、保有者に限っても40%が同様に答えた。ボラティリティの高さを認めた人も認知者全体で60%に達しており、仕組みへの理解が追いつかないまま、リスクへの警戒だけが先行している構図がうかがえる。
国別に見ると、日本もこの知識ギャップと無縁ではない。日本の認知度は74%で25カ国中24位(下から2番目)に位置し、世界平均(90%)を大きく下回る水準だった。最下位の中国(69%)に次いで低く、認知の広がりでは世界の潮流からやや取り残された形だ。
「ビットコインは金融的自由を高める」との回答は19%で25カ国中最下位(25位)だった。「分かりにくい」との回答は70%で25カ国中1位、「詐欺が多い」との回答も60%で2位となった。世界全体では認知者の47%、保有者では79%が金融的自由を実感しており、日本の数字はいずれとも大きく懸け離れている。