ソラナ政策研究所のミラー・ホワイトハウス=レヴィンCEOは、11月の米中間選挙前にクラリティー法案が成立する確率を「10%程度」とみているとザ・ブロックに語った。同法案は、仮想通貨の規制管轄を米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)の間で明確化する市場構造法案である。
同氏は上院が1年以上協議を続けてきたものの、「現状は8月の休会中で身動きが取れない状態にある」と指摘した。会期終盤に近づくほど成立は難しくなるとし、審議入りの動議は必要な複数採決の最初の一つに過ぎないとして、「期待はしているが現実的に見ている」と続けた。
同氏の見通しは予測市場よりも慎重だ。ポリマーケットは年内成立確率を21%とし、カルシも23%とほぼ同水準だが、いずれも1カ月足らず前の50%からは大幅に低下してきた。
ホワイトハウス=レヴィン氏は、伝統金融機関の関与増加で法案の行方が読みにくくなったと述べた。「市場構造法案としてはおそらく6回目の試み」とし、大統領の関与が民主党側に政治的複雑さをもたらす一方、銀行はステーブルコイン利回り条項に異議を唱え、証券・デリバティブ企業も事業への影響を懸念しているという。
同氏は、不成立は議員・スタッフの1年以上の労力を無駄にしてしまうと主張し、「数万時間規模の労力」を無視できない機会損失と評した。議会の見通し後退を踏まえ、規制当局が独自に動くことの重要性が増しているとの見方も示した。
この発言は、SECが登録要件の一部を免除する「レギュレーション・クリプト・アセッツ」を提案した時期と重なる。リップル最高法務責任者(CLO)のスチュアート・アルデロティ氏も、法案が停滞してもSECとCFTCはルール制定を止めないと表明していると述べ、両当局の協力関係を前向きな材料に挙げた。
ただ、アルデロティ氏は立法が規制のみより持続的な枠組みを提供するとして、法制化を最優先の目標とすべきだと述べた。同氏は、立法枠組みが成立しなければ仮想通貨関連企業の拠点が国外に移り、米国が雇用や投資、イノベーションを失う恐れがあると警告した。
同氏は全米仮想通貨協会(NCA)の調査を引用し、米国内の仮想通貨関連雇用は23.2万人規模、経済活動への貢献は550億ドル規模にのぼると明らかにした。
上院共和党は今月7日、法案の採決を9月中旬へ持ち越す方針を決定した。
アルデロティ氏は、9月15日がクラリティー法の議会での行方を左右する試金石になると話した。「9月15日には上院本会議で審議入りの動議が行われ、ゲートを開けるには60票の賛成が必要だ」と説明し、「前進を続けられるかを示す節目になる」と語った。