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イーサリアム財団、政府・機関向けガイド公開 中立性を強調

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イーサリアム財団のグローバル・ポリシー・戦略(GPS)チームは1日、各国政府・機関向けに中立なデジタルインフラとしてのイーサリアムを解説する報告書「Ethereum for Governments and Institutions」を公開した。

報告書は技術に詳しくない読者を想定した入門資料で、イーサリアムの仕組みや統治体制、他のブロックチェーンとの比較、実際の活用事例までを非技術的にまとめている。

報告書は刊行の背景として、決済・本人確認・登記など社会基盤となるデジタルシステムの多くが少数の中央管理者に依存している現状を問題視。

単一の運営者に依存する体制は、サイバー攻撃や地域的な障害が発生した際にシステム全体が同時に停止するリスクを抱えるほか、運営者の裁量でルール変更や利用者の排除が行われかねない点を課題として挙げている。

報告書では、ブロックチェーン監査大手OpenZeppelinが公表した技術リスク評価レポート(2026年3月時点データが中心)を引用し、複数の指標でイーサリアムと他チェーンを比較している。

稼働実績では、イーサリアムは2015年の稼働開始以来停止したことがないのに対し、比較対象の他チェーンはいずれも1〜7回の停止を経験しており、そのうち1つは2023年に19時間にわたり停止した例もあるという。

経済的な安全性の指標では、ステーキング(担保としてETHを預け入れる仕組み)された資産の総額は約760億ドル(約12.2兆円相当)に達し、不正な取引を確定させるために必要なコストは約507億ドル(約8.1兆円相当)と算出された。

これに加え、不正を行ったバリデーター(ネットワーク上で取引を検証・承認する参加者)の預け入れ資産を自動的に没収する「スラッシング」と呼ばれる罰則も科される仕組みだとしている。

バリデーターの分散性についても、イーサリアムは大陸・法域をまたいで参加者が分散しており、一般的なパソコンと32ETHがあれば誰でも参加できる点を強調。

ソフトウェア面でも、独立して開発された5種類以上のクライアントソフトウェアが存在し、単一の不具合がネットワーク全体に波及するリスクを抑えているとした。

OpenZeppelinの報告書では、比較対象のある大手ブロックチェーンについて、運営企業がトークン供給量の約42%を保有し、バリデーターの選定にも影響力を持つ事例が指摘されたという。

報告書は実際の活用例として、ブータンとアルゼンチンのブエノスアイレスがイーサリアム上に構築した分散型デジタルID基盤を導入し、利用者が自分のデータの共有範囲を自ら選択できる仕組みを採用していると紹介。

インドでも土地登記の管理や不正防止、公的記録の改ざん防止にイーサリアムを基盤としたシステムが活用されているとしている。

その上で報告書は、各国政府・機関にとって、主権を保ちながら他者と連携できる中立な基盤をどう選ぶか、また既存の規制の枠組みに収まらないこの種のインフラをどう統治するかという2つの課題が重要になっていると位置付けている。

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