CryptoQuant認証アナリストのAxel Adler Jr.氏は30日、ビットコイン(BTC)の長期保有者(LTH)に関する分析を公表した。長期保有者の評価益の薄さを示す指標「LTH・MVRV」が1.24まで低下し、過去3年間で最も低い水準に近づいているという。
この指標は、長期保有者が現在抱えるコインの市場価値を、購入時の平均コストで割って算出する。1.0に近いほど儲けが少ないことを意味し、1.0を下回れば損失圏に入ったことを示す。
Adler氏によると、LTHの平均取得コストは4万8,400ドルまで上昇しており、現在の価格との差は19%まで縮まっているとした。
Adler氏は、この指標が1.0に近づく場面は過去のサイクルでも市場の底値圏に近いタイミングだったと指摘した。同氏が定義する「Very Low」ゾーンに指標が入ることが、底値確認の一つのトリガーになるとしている。
一方、価格がLTHの平均取得コストを下回れば、保有者全体が損失圏に入ることになり、状況が悪化するシグナルになるという。
評価益の縮小とは対照的に、LTHの保有量は約1,610万BTCに達し、過去最大を記録した。3カ月前には1,440万BTCを下回っていたといい、短期間で保有量が積み上がっていることになる。
Adler氏は、LTHによる売却を示す指標も低水準にとどまっていると説明した。価格が下落する中でも長期保有者が利益確定や手放しに動いていないことから、同氏はこの状況を「分配ではなく吸収」と表現している。
価格下落とLTHの強気姿勢という逆方向の動きが同時に起きている点について、Adler氏は「価格の弱さとLTH層の強さの分岐が、現時点での最大のシグナルだ」と分析を結んだ。