ビットコイン運用企業のナカモトは11日、約600BTCおよびビットコイン関連デリバティブポジションを売却して約4,800万ドル(72億円)の純収益を確保し、仮想通貨取引所のクラーケンに対する4,500万ドルの債務を返済したと発表した。
返済後、ナカモトはクラーケンとの融資契約(マスターローン契約)に基づき新たなローン条件書を締結した。残高1億6,500万USDTのうち1億500万USDTの返済期限を2027年6月30日まで延長し、残る6,000万USDTは2026年12月4日を満期とする。新ローンの金利は年8.0%から7.75%への引き下げが可能で、条件はビットワイズ・アセット・マネジメントが管理する別口座に2,000BTCの担保を維持することだ。
一連の取引を経て、ナカモトのビットコイン保有残高は約4,467BTCとなった。同社は年間資金調達コストが約400万ドル削減されると見込んでいる。
また、ナカモトの取締役会は今回、最大2,500万ドルの自社株買いプログラム(2026年リパーチェスプログラム)を承認した。市場での公開買付・相対取引・ブロック取引など複数の手法を用いて、2026年12月31日まで自社普通株式を随時買い付ける権限を持つという。
ビットコインを売却して担保付き融資を返済する動きはナカモトにとどまらない。ビットコイン金融サービス企業のフォールド・ホールディングス(FOLD)は10日、約4,500万ドル相当のビットコインを売却し、2,000万ドルのビットコイン担保付き融資を全額返済したと発表した。残余の2,500万ドルは無担保の手元資金として確保し、コンシューマー・エンタープライズ両プラットフォームの成長施策に充てるという。
一方、ビットコイントレジャリー企業最大手のストラテジーは異なる姿勢を示している。同社のフォン・レCEOは11日、CNBCのインタビューで5月末の32BTC売却について「市場に対して、必要なときにビットコインを売却できることを示すためだった」と説明した。同社は6月1日から7日の1週間で1,550BTCを購入しており、「差し引きで今月約1,500BTCを純購入した」と語った。
同CEOは「優先株の配当を支払うためにビットコインを売却する必要はなかった。配当は他の資本調達手段で賄えている」と述べ、売却規模の拡大懸念を否定した。


