日本国内初の円建てステーブルコイン発行事業者であるJPYC株式会社は5月15日、日本円ステーブルコインJPYCの発行・償還プラットフォーム「JPYC EX」の大型アップデートを実施したと公式発表した。
今回の最大の変更点は発行上限ルールの見直しだ。従来は「1日あたり100万円」を上限としていたが、アップデート後は「1回あたり100万円」に変更される。この変更はJPYCが発行される全チェーンに適用される。ただし、資金決済法に基づく不正利用防止の観点から、短時間に連続した発行申請は認められない。
JPYCは金融庁から資金移動業者として位置づけられており、PayPayや楽天ペイなどの「○○ペイ」系サービスと同じ法的枠組みで監督されている。金融庁総合政策局の岸本浩介・資金決済業調整官は4月の連載「アクセスFSA」で、JPYCの仕組みについて「最初のユーザーが出した資金が回りまわって最終保有者のもとに届く。○○ペイと同様の資金移動業という整理になる」と説明した。
JPYC EXは今回のアップデートで、KakaoのKlaytnとLINEのFinschiaが統合して誕生したレイヤー1ブロックチェーン「Kaiaチェーン」への対応を新たに開始した。
Kaiaチェーンはアジア最大級のブロックチェーンエコシステムの一つで、LINEメッセンジャーを基盤としたミニdAppsエコシステムを持つ。対応開始後はKaiaチェーン上でのJPYCの発行・償還およびウォレットアドレス登録が可能となる。
JPYC株式会社は、Kaiaチェーンが持つアジア圏の大規模なユーザー接点を活用することで、韓国・インドネシア・タイ・台湾など日本円ステーブルコインへの需要が高まっているアジア地域でのJPYCの流通拡大を見込んでいる。


