シリコンバレーの著名ベンチャーキャピタリストであるティム・ドレイパー氏は15日、自身のビットコイン投資に関する数々の秘話と共に、18ヶ月以内に価格が25万ドル(約4,000万円)に達するとの予測を再強調した。
同氏はビットコインが上昇を続ける一方で、米ドルはインフレ圧力によって減価していくとの見解をソーシャルメディア「X」上で展開している。
ドレイパー氏のビットコインとの出会いは多難なもので、採掘チップの配送遅延やMt.Gox(マウントゴックス)の破綻による全資産喪失という過酷な経験を背景に持っている。しかし、破綻ニュースを受けても価格が大きく下落しなかった点に注目した同氏は、送金手段や銀行口座を持たない人々にとっての有用性を確信し、独自の調査を開始したと振り返った。
シルクロードBTC競売がターニングポイントに
2014年の米連邦保安官局によるシルクロード関連の競売において、同氏は市場価格を上回る1BTC=632ドルで約3万BTCの全ロットを落札することに成功し、当時のビットコインコミュニティを驚かせた。
同年、米テレビ番組に出演した同氏は「3年以内に1万ドルに達する」と予言し、失笑を買ったが見事に的中させた実績を持つ。
当時の市場を震撼させた要因は、2013年にFBIが閉鎖したダークウェブ上の違法市場「シルクロード」から押収された巨額のビットコインである。犯罪収益としてのイメージが強かったこの資産は米連邦保安官局による競売にかけられ、仮想通貨が公的機関の手を経て再流通する象徴的な事例となった。
ドレイパー氏はテスラやスペースX、スカイプ、そしてコインベースといった名だたるハイテク企業に初期投資を行ってきた伝説的な投資家として知られている。同氏の投資哲学は「中央集権型からの脱却」にあり、既存の金融システムが限界を迎える中で、ビットコインが新たな経済圏を構築すると見込んでいる。
同氏が掲げる「18ヶ月で25万ドル」という予測は、ビットコインが単なる投機対象からインフレや地政学リスクのヘッジ手段としての地位を確立しつつある現状を反映している。従来の法定通貨への不信感が高まる中で、政府に属しない希少性の高いデジタル資産への構造的な資金流入がさらに加速すると同氏は分析している。
同様の強気見通しは金融機関からも示されており、ギャラクシー・デジタルは2027年末までに25万ドルへの到達を、バーンスタインは2026年末に15万ドルを目標価格として維持している。これらの機関投資家は、ビットコインが従来の「ボラティリティの激しい資産」から「成熟したマクロ資産」へと変貌している点を高く評価している。
金融緩和やドルの覇権を巡る不透明感が高まる中、ビットコイン( BTC )は金(ゴールド)に並ぶ安全資産としての重要性を日増しに強めている。ドレイパー氏の「長期的なビジョン」は、ビットコインがグローバルな経済活動における不可欠なインフラへと進化し続ける期待を反映したものだ。


