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ビットコイン9万ドル割れ、関税リスクで続落 投資家心理が急速悪化|仮想NISHI

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*本レポートは、X-Bankクリプトアナリストである仮想NISHI( @Nishi8maru )氏が、CoinPostに寄稿した記事です。

ビットコインは火曜日からの米国株式市場の急落に連れ安となり、続落の末に9万ドルを下回った。背景には、トランプ大統領がデンマーク自治領グリーンランドの取得に言及し、実現するまで欧州8カ国からの輸入品に追加関税を課す方針を表明したことがある。

さらに20日には、欧州議会が昨年7月に欧州連合(EU)と米国が合意した貿易協定について、承認を見合わせる可能性があると報じられた。不確実性の高まりがリスク回避の動きを加速させ、市場心理を冷やした格好である。

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オプション市場では、プットポジションの増加を背景にPCR(プット・コール・レシオ)が上昇した(下画像黄矢印)。最大ポジションは10万ドルで維持されているものの、9万ドル以下のポジション増加が目立っており(下画像赤枠)、投資家心理が短期間で急速に悪化していることが見受けられる。

また、投資家の心理状況を表すCrypto Fear & Greed Indexを見ても関税戦争が激化した2024年4月上旬の水準まで低下している。グリーンランドを巡る米欧間の紛争が、暗号資産市場にかなりの悪影響を及ぼしていると考えられる。

加えて、成行注文の状況を見ると、断続的に大口の現物売りが確認されている。今回の下落がデリバティブ主導ではなく、現物市場主導で進行している可能性が高い点は重要である。(下画像赤枠)

世界経済全体で経済的な不確実性リスクの高まりの影響を受け、ビットコインは下落を続けている。

ビットコインは、戦争や経済封鎖、大規模災害など、物理的な供給ショックを伴う国家的有事においては、持ち運びの容易さと換金性の高さから安全資産として選好される側面がある。一方で、世界同時株安や関税戦争のような「経済的有事」においては、価格変動率が大きいリスク資産として扱われ、資産防衛の観点から真っ先に売却されやすい。この性質が今回は顕著に表れた局面である。

ただし、昨年4月の関税戦争局面でも一時急落となったものの、緊張の緩和とともに価格は上昇に転じた経緯がある。トランプ大統領や欧州首脳が出席するダボス会議の交渉状況が、市場の不確実性リスクを後退させる契機となり得る。

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