国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
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今週の週次レポート:
今週のビットコイン(BTC)対円相場は方向感に欠ける展開となり、26日正午時点で、1400万円周辺で推移している。
AIバブル懸念の後退によって、週明けのBTC円は1400万円を上回ったが、ドル建てで節目9万ドルを回復すると、戻り売りが入った。
また、デリビットの26日限のBTCオプションでは、マーケットメーカー(MM)のネガティブガンマのエクスポージャーが8.5万ドルストライクに集中していたことから、ヘッジのBTC売りが相場の重石となり、その後も弱地合いが続いた。
週央にかけては、コンファレンスボード(CB)の消費者信頼感指数が下振れたことで、BTCは1350万円近辺で下げ止まったが、クリスマスの祝日に向けて商いが細り、はっきりとした方向感を示せず、1300万円台後半での小動きが続いた。
26日の東京時間には1400万円を試す展開となっており、休暇明けのサンタクロースラリー期待と思われる買いが入っている。
26日のオプションカットを通過すれば、MMによるデルタヘッジフローが解消される可能性があり、相場の上値圧迫要因解消が期待される。逆に言えば、ここまで8万5000ドルでは相場が下支えされていたのも、MMによるヘッジのBTC買いがあったと指摘され、下値のサポートも解消されることとなる。
よって、オプションカット後にどの限月のどの価格帯のストライクに取組が集中するかには注目しておきたい。
また、クリスマスの休暇シーズン本番となった今週も、広範な金融市場ではリスクオンムードが継続しており、BTCも年末年始のサンタクロースラリーの恩恵を受けられるかが目先の焦点と言えよう。直近まで資金の流出が続いていたETFフローが改善するかも取引材料として注目されやすいだろう。
尤も、米主要株価は連日上昇し、貴金属市場では金・銀・銅が直近で史上最高値を更新するなど、伝統金融市場ではリスク資産の過熱感もあり、比較的に割安感が強いBTCは、値頃感から買い戻されやすいと見ている。
チャートの側面では、BTCは節目9万ドル(約1405万円)が射程圏内となっているが、底入れには12月の戻り高値9万4640ドル(約1478万円)の回復が条件と言える。年末年始で同水準を上抜けできるかには自信がないが、新年は5日の週から米雇用統計も控えており、取引材料には困らないだろう。
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