イーサリアム上のトークン化資産が30兆円突破 他のチェーン合計を上回る
市場データによると、11月12日時点でイーサリアム上のトークン化資産は2010億ドル(約30兆円)を突破し、全ブロックチェーンの総額3,140億ドル(約47兆円)の約3分の2を占めている。
この2010億ドルの内訳を見ると、イーサリアムのトークン化エコシステムの多様性が浮かび上がる。イーサリアム上には約1800億ドル超(約27兆円)のステーブルコイン供給量があり、USDTやUSDCといった主要ステーブルコインがDeFiプロトコルや取引所の基盤流動性を提供している。
その上で、ブラックロックのBUIDLファンドやフィデリティのFDITなど機関投資家向けトークン化ファンドが急成長している。以前の報道によると、BUIDLの運用資産の八割以上がイーサリアム上に存在しており、伝統的金融機関がイーサリアムをトークン化の主要プラットフォームとして選択していることを示している。
関連: ブラックロック「BUIDL」ファンド徹底解説|29億ドル突破の仕組みとメリット
さらにトークン化された国債やクレジット商品などの現実資産(RWA)セクターも拡大を続けており、イーサリアム上のRWA規模は120億ドル(約1兆8,000億円)に達している。
関連: RWAトークン市場で金(ゴールド)担保型が躍進、機関投資家の関心集まる
また、こうした動きの背景には、イーサリアムが「トークン化資産の主要な受け皿」としてだけでなく、開発者基盤や周辺インフラが一定の規模に達している点もある。
Electric Capitalなどの開発者調査によれば、2025年時点でイーサリアムには約3万人超のアクティブ開発者が参加しており、2024〜2025年だけでも新規に約1万6千人が流入したと推計されている。
これは主要パブリックチェーンの中で最大規模であり、ERC規格や関連開発ツールが業界標準として定着していることを示す数字だ。こうした開発者エコシステムの充実が、機関投資家にとってイーサリアムを選択する際の安心材料となっているとみられる。
関連: イーサリアム開発者、「フサカ」アップグレードを12月3日に正式決定
CMEグループとFanDuel、仮想通貨や株価指数などの予測市場アプリを12月に開始
FanDuelとCMEグループが12月に予測市場プラットフォーム「FanDuel Predicts」を開始。株価指数、仮想通貨、商品などのイベント契約取引が可能に。2035年に14兆円規模へ成長が予測...
レンジ相場続くビットコイン、10万ドルが防衛線に=Glassnode分析
Glassnodeの最新分析によると、ビットコインは9.7万〜11.2万ドルのレンジ相場が継続している。10万ドルが重要な心理的防衛ラインとなっており、これを下回ると急落リスクが高まる可能性がある。...
Visa、ステーブルコイン決済の試験運用を開始 クリエイターやギグワーカー向け
Visaが米ドル連動型ステーブルコインUSDCを活用した決済サービスの試験運用を開始。クリエイターやギグワーカーに数分以内の即時入金を提供し、国境を越えた決済を迅速化。2026年後半に本格展開予定。...
