RWAトークン化企業セキュリタイズ、SPAC上場決定 評価額は約1900億円
RWA(現実資産)トークン化企業Securitize(セキュリタイズ)は28日、ナスダック上場企業であるCantor Equity Partners II(ティッカー:CEPT)との企業結合契約を締結したと発表した。CEPTは米金融大手Cantor Fitzgeraldの関連会社が設立したSPAC(特別買収目的会社)で、既存の上場企業の枠組みを利用して非上場企業を上場させる仕組み。この合併により、Securitizeは上場企業となる。
今回の取引により、Securitizeの企業価値は12.5億ドル(約1,900億円)と評価された。アーク・インベスト、ブラックロック、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントなどの既存株主は全ての持ち株を合併後の新会社に引き継ぐ。ナスダックで「SECZ」のティッカーシンボルで取引される予定。
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Securitizeの共同創業者兼CEOのカルロス・ドミンゴ氏は「トークン化により資本市場をより利用しやすく、透明性と効率性の高いものにすることを目指してきた。今回の上場は次世代の金融をオンチェーン化する重要な一歩だ」と語った。
2017年設立のSecuritizeは、米国証券取引委員会(SEC)に登録された譲渡代理人、ブローカーディーラー、代替取引システム(ATS)などの資格を保有し、トークン化証券の発行から取引、管理までを一貫して提供する。
同社はこれまでに、ブラックロック、KKR、アポロなどの大手運用会社と提携し、40億ドル超の資産をトークン化した。特に2024年に手がけたブラックロックのBUIDLファンドは、世界最大規模の実物資産トークン化案件となった。
また、合併完了後、Securitizeは約4.69億ドル(約710億円)を調達し、トークン化プラットフォームの拡充と顧客獲得の加速に投じる計画だ。
RWAのトークン化市場は急速に拡大している。データによると、市場規模は現在350億ドル(約5.3兆円)に達し、過去1年で135%成長した。米シティグループのアナリストは、2030年までに市場規模が4兆ドル(約610兆円)近くまで成長すると予測する。
Securitizeはこの市場で約20%のシェアを持ち、最大手のトークン化プラットフォームとして地位を確立している。
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