「仮想通貨の時価総額は2034年までに約1.5京円に達する可能性」GS元幹部
ゴールドマン・サックスの元幹部で金融企業Real Visionのラウル・パルCEOは8月31日、暗号資産(仮想通貨)はインターネットの約2倍の速さで普及しているとのデータをXで公開した。
また、2030年までには仮想通貨ユーザーの数が40億に達しうるとの予測も投稿。他にも、仮想通貨全体の時価総額が現在の約4兆ドル(約588兆円)から、2032年から2034年には100兆ドル(約1.5京円)に達する可能性があるとの分析も公開している。
パル氏が投稿している画像を見ると今回のデータは、同氏のリサーチ企業であるグローバル・マクロ・インベスター、仮想通貨取引所Crypto.com、世界銀行などの情報をもとにしていることがわかる。
最初に投稿されたのは、以下のグラフ。これは仮想通貨ウォレットの数とIPアドレスの数の推移を比較している。IPアドレスの数をインターネットユーザーの数としており、両者の数が500万に到達した時点から1年ごとの推移を比較した。このグラフが仮想通貨の普及の方が約2倍速いとする根拠である。
また、2030年に仮想通貨ユーザー数が40億に達すると分析した際のグラフは以下の通り。
パル氏は細かい解説は行なっていないが、他にも時価総額に関するグラフなどを添付。そして、時価総額の増加は主に、仮想通貨の普及と法定通貨の価値低下によって促進されると主張した。
また、ビットコイン( BTC )などの仮想通貨が9月はパフォーマンスが悪いことなどを気にせず、長期保有する重要性にも言及している。
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なお、パル氏は仮想通貨の普及速度や長期的な時価総額の増加について強気な分析を公開したが、今回の比較には批判的な見方も上がった。
例えば、仮想通貨ウォレットは1人で複数作成できるため、Web3の発展を測るのに正確な指標とは言えないとの指摘がある。また、非常に多くのウォレットを作成するプロジェクト創設者もいるという声も上がった。
この点についてパル氏は、IPアドレスも1人が複数使うものだと述べ、条件の同一性や分析の正確性を強調している。
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