米CFTC、ナスダックの技術導入 仮想通貨市場などの監視強化
米国の商品先物取引委員会(CFTC)は27日、ナスダックの監視技術を導入することで、暗号資産(仮想通貨)と従来型市場の両方について監視を強化すると発表した。
この動きは、CFTCのキャロライン・ファム委員長代行が3月に表明した、CFTC近代化に向けた広範な取り組みの一環である。ファム氏は次のように説明した。
ナスダック・マーケット・サーベイランスは、50以上の取引所と20以上の国際規制当局に利用されており、世界中の資本市場エコシステムの健全性維持に役立っているソリューションだ。
デジタル資産や予測市場を含む12の資産クラスを対象としている。
CFTCは、デジタルインフラが24時間取引を可能にしていることなどに言及し、市場構造の革新が進む中、不正防止・検知のための、より高度なツールが必要となっていると述べた。
また、CFTCが規制権限を拡大する中で、ナスダックのプラットフォームは、市場の健全性を促すというCFTCの使命を支えることになるとしている。
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米国では、証券取引委員会(SEC)とCFTCの権限分担を明確にする内容も盛り込んだデジタル資産市場明確化法案(クラリティ法案)の審議が進められているところだ。
この法案は超党派の支持を得て、7月17日に下院を通過。シンシア・ルミス議員は、年内に上院での可決と成立を目指すとしている。
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クラリティ法案の現在の草案では、仮想通貨を(1)デジタルコモディティ、(2)投資契約資産、(3)決済ステーブルコインの3つのカテゴリーに分類。これらのカテゴリーに基づいてCFTCとSECの役割を決めるものだ。
「デジタルコモディティ」は、その価値が「ブロックチェーンシステムの機能・運用、あるいはブロックチェーンが構築・利用される活動またはサービスに直接関連している」ものとされている。
こうした条文では、ほとんどの仮想通貨は証券ではなくコモディティに分類され、SECの規制の対象外になる可能性があると見られているところだ。
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