ナスダック上場企業BTCS、最大級のイーサリアム運用モデル構築へ
米ナスダック上場のブロックチェーン技術企業BTCSが7月8日、イーサリアム( ETH )取得を目的とした1億ドル(約146億円)調達計画を発表した。同社は現在約14,600ETHを保有しており、公開企業として最大規模のETH保有を目指すとしている。発表を受け、同社株価は8日に111%(2倍)上昇した。
BTCSはブロックチェーン・テクノロジー・コンセンサス・ソリューションズの略称で、米国を拠点とするブロックチェーンインフラ技術企業である。同社は2014年2月にナスダック・キャピタル・マーケットに上場し、ブロックチェーンネットワーク運営、特にブロック構築とバリデーターノード管理に特化した事業を展開している老舗仮想通貨関連企業である。
チャールズ・アレン最高経営責任者は声明で「イーサリアムは将来のデジタル金融インフラの中核となる」と語った。同社は現在のイーサリアム価格が2021年水準にあることを絶好の投資機会と捉えている。
今回の戦略は分散型金融(DeFi)と従来型金融(TradFi)を組み合わせた新しい資金調達モデルを採用。ATM株式売却、転換社債発行、アーベを通じたオンチェーン借入、ノードオプス(ETHステーキング)による収益創出を組み合わせた仕組みだ。
特に注目されるのは、ETHを担保にアーベ(Aave)からステーブルコインを借り入れる仕組みで、年間コストは約3%と極めて低い。これにより株主の希薄化を最小限に抑えながら、迅速かつ大規模な資金調達が可能となるとしている。
同社は独自のビルダー+事業を通じたブロック構築と、バリデーターノード管理で収益拡大を図る。戦略図表では、シェア価値向上とETH保有拡大を同時に達成する循環型モデルが示されている。
また、同社は純資産価値(NAV)レバレッジ比率を最大40%に制限し、保守的な財務運営を維持する方針を示した。アレンCEOは「20年の資本市場経験と10年のクリプト業界での知見を活かし、この新しいパラダイムでリーダーシップを発揮する」と強調している。
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