ビットコイン、史上最高値更新も大口売り圧力は限定的か=アナリスト
仮想通貨ビットコインが23日に史上最高値を更新する中、複数のCryptoquant登録アナリストが大口投資家の動向について異なる見解を示している。価格発見局面にありながら、売り圧力の兆候は限定的との分析が浮上した。
アナリストDarkfostは、現在の大口投資家活動が中立的水準にとどまっていると指摘。取引所への流入量は約3億ドルで、過去の市場天井時に見られた10億ドル超の急増と比べ低水準を維持しているという。
一方、アナリストCrazzyblockは取引所バイナンスの大口投資家活動スコアが急上昇していると報告した。上位10位の大口ウォレットからの資金流入・流出が活発化し、大口投資家の間でポジション調整が進んでいる。
バイナンスの大口投資家動向は歴史的に価格形成と市場構造に大きな影響を与えてきた。現物流入急増は大規模な動きへの布石や分散売りの可能性を、現物流出急増は蓄積や他の投資先への資金展開準備を示唆するとされる。
さらに、アナリストBilalHuseynovは、価格が史上最高値を更新したにも関わらずMVRV比率が過去のサイクル頂点に達していない現象を分析した。2013年、2017年、2021年の各サイクルでは価格とMVRV比率が同時にピークを迎え、3.5-4を超える水準に達していた。
現在の乖離現象は実現時価総額の大幅上昇によって説明できるとした。MVRV比率は時価総額を実現時価総額で割った値で、分母の実現時価総額上昇により比率が自然に低下する構造となっている。
実現時価総額の算出方法は、UTXOごとのビットコイン量に最後に移動した時の価格を掛け合わせて合計するもので、市場時価総額とは異なり、投資家の実際のコスト基準を示すものである。
実現時価総額の増加は、より多くのコインが高値で移動し取得コストが高水準でリセットされたことを意味する。ネットワーク全体の平均取得コストが過去の最高値時期より大幅に上昇し、より強固な保有者の手に渡っている可能性を示唆している。
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